グレッグレイクが死んだ
グレッグレイクが癌で死んだ。
もちろん彼のベースもすきで、歌声もまた、とても大好き。
中学生でプログレを聴きはじめたばかりの頃、地元のCD屋の中古コーナーにELPのアルバム、展覧会の絵が置かれていて、「あ、これなんか雑誌でジャケ見た!」となり買ったことを覚えてる。
それで家に帰って再生して、やっすいKENWOODのコンポにCDを入れて、プロムナードが流れて。
姉がよくピアノで弾いてたから「あ、これ聴いたことあるなー」と思ったんだっけ。
曲の間の詳しい印象は覚えてないけど、とにかく「これがプログレなのか!!」と思った。たぶん当時はわからないことに興味を持つお年頃だったんだろう。
ただ、「よくわからないけど、何かいい!!」と思ってた。こう思っちゃう辺り、今でも自分は変わってないなあと思うけど。
とにかく、中学生の頃は本当に大好きなアルバムだった。もしレコードなら間違いなく擦りきれてたと確信できるくらいに何回も何回も聴いた。
そうしてるうちに、「よくわからないけど何かいい!!」が、「この曲のこの部分シビれるなあ」となるようになった。
それでやっぱり何回もシビれさせてくれるのが、グレッグレイクの歌声だった。
繊細ですぐに壊れそうだけど、でも力を出したらすごく強くて、プロムナードの時の歌声が前者でバーバ・ヤーガの呪いの最後にthe bone!っていう所が後者の典型的な例かなあ。当時は馬鹿で歌詞とか全く気にしてなかったからザッボン!っていうとこかっこいいな!!とか思ってたけど。
で中学の頃ゲイリームーアのこと知って、もういつだったかわかんないけどゲイリームーアのライブ盤にNuclear Attackっていう曲がはいってるの聴いてオイオイかっけえなこれどのアルバムにはいってんだってなってググったらグレッグレイクのソロプロジェクトがあるの知ったんだっけ。
当時はアマゾンとかいうの知らなくて聴くのにYouTube使ってたっけ。今はLPが手元にあるけど。でもやっぱり、本当にこの人の歌声はいいなあって再認識した。なんか本当に好きなんだよね。いつ聴いても。
てかぐだぐだと何を書いてるんだろう。本当は恐怖の頭脳改革にもぶったまげた話(とくに悪の教典が大好き)とかクリムゾンキングの宮殿とかいいよねとか留学中に買ったELPとグレッグレイクの検索してもでてこないブート音源が留学してた頃の一番の収穫だったとか、ベースをはじめてからグレッグレイクがもっとすきになった話とか、きりないくらいにあるんだけど、書ききれそうにない。
でも今回の訃報で一番思ったのは自分はたくさんのものをグレッグレイクから受け取っていたんだなあと改めて実感させられたこと。
たとえ生で見たことがなくても、聴いたことのない作品があろうと、どういう生まれだとかどういう思想だとかなにが好きだとか嫌いだとか知らなくとも。たくさん受け取ったことは事実であって覆しようがない。
とにかく、グレッグレイクはたくさんのことを感じさせて、教えてくれた。
そしてまだまだ多くのことを感じて、学ぶと思う。
たぶん多くの人がそう思ってるんじゃないかな。
そういう意味では、展覧会の絵の最後に歌っていたように
"There's no end to my life
No beginning to my death"
なのかも知れないよね。
まあカールパーマーも追悼コメントでおんなじこと言ってたけどね。彼の追悼コメントで引用した言葉はさっきの引用のあとに続く最後の一節
"Death is life."
だったけどね。